仮放免許可申請とは

頭を抱える囚人

仮放免許可申請は、オーバーステイなどで不法滞在をしていた外国人が収容された際に、収容令書や退去強制令書などにより、一時的に収容を停止し、身柄の拘束を仮に解いてもらうようにする申請です。

収容令書による収容期間は「30日(但し,主任審査官においてやむを得ない事由があると認めるときは,30日を限り延長することができる)」、退去強制令書による収容は「送還可能のときまで」と定められていますが、被収容者の健康上の理由、出国準備等のために身柄の拘束をいったん解く必要が生じることもありますので、そのような場合に対応するために一時的に拘束を解いて外に出してもらう制度です。

仮放免の請求の方法

仮放免許可申請をすることにより、オーバーステイなどにより強制送還になる外国人を入国管理局へ収容された場合には、仮放免が認められた場合は、収容施設から出ることができます。

仮放免の請求先は

被収容者が入国者収容所に収容されている場合は当該入国者収容所長へ,また,地方入国管理局の収容場に収容されている場合は当該収容場を所管する地方入国管理局の主任審査官に対して請求します。

なお、仮放免の請求に当たっては、仮放免が許可された場合に、被仮放免許可者の仮放免中の身元引き受け及び法令の遵守等の指導を確実に行っていただくための、身元保証人を決める必要があります。

必要書類

仮放免許可申請書一通のほか、仮放免を請求する理由を証明する資料、身元保証人に関する資料等が必要です。

仮放免許可の条件

仮放免の請求があった場合は、被収容者の情状及び仮放免の請求の理由となる証拠並びにその者の性格、資産等を考慮して判断されます。

仮放免の許可に際しては、300万円以下の保証金を納付して、さらに住居及び行動範囲の制限や、呼出しに対する出頭の義務その他必要と認める条件があります。

保証金については、入国者収容所長又は主任審査官が適当と認めたときは、被収容者以外の者が差し出した保証書により保証金に代えることができる場合がありますが、保証書には、保証金額及びいつでもその保証金を納付する旨を記載する必要があります。

仮放免が取り消される場合

取消事由

仮放免許可を受けた外国人が、逃亡したり、逃亡する恐れがあるとき、正当な理由がないのに呼出しに応じない、仮放免に付された条件に違反したときは、仮放免を取り消される場合があります。

収容

仮放免が取り消された場合、入国者収容所や地方入国管理局の収容場などに再び収容されることとなります。

保証金が没取される場合

仮放免が取り消されたときは、仮放免されたときに納付した保証金が没取されることになります。没取には全部没取と一部没取があり、取消しの理由が、逃亡や呼び出しに応じない場合は保証金の全額、その他の理由による取消しの場合は保証金の一部が没取され、一部没取の場合における金額は、事情に応じて決定されます。

面会や差し入れ

面会や差し入れは、収容施設により決まりが異なりますが、面会できる時間や、差し入れできないものなどは決められています。