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デジタルノマド向けの在留資格は、「特定活動」のうち、国際的なリモートワーク等を目的として日本に滞在する方が対象です。法務省告示に基づく告示53号(デジタルノマド)および告示54号(デジタルノマドの配偶者・子)として、最長6か月間、日本に滞在しながら外国の会社やクライアントとの仕事を続けることができます。日本国内の企業に就労するためのビザではありませんが、リモートで海外の業務を行う方にはわかりやすい制度です。
制度の詳細は出入国在留管理庁「在留資格『特定活動』(デジタルノマド及びその配偶者・子)」、概要資料(PDF)、Q&A(PDF)でご確認ください。
デジタルノマドビザでできること・できないこと
この在留資格で認められるのは、次のいずれかの活動です。
- 外国の会社等との雇用契約に基づくリモートワーク:外国の法令に準拠して設立された法人などの外国の団体との雇用契約に基づき、日本国内で情報通信技術(ICT)を用いて、その団体の外国にある事業所での業務に従事する活動
- 外国の相手方への役務提供・販売:外国にある者に対し、情報通信技術を用いて役務を有償で提供したり、物品等を販売したりする活動(※日本に来なければ提供・販売できないような内容のものは除く)
日本国内の会社や公的機関との雇用契約に基づく就労はできません。また、資格外活動(別のアルバイトなど)は原則として認められません。あくまで「外国に拠点がある仕事」を日本にいながらリモートで行うことが目的です。
対象となる方(主な要件)
次の4つの要件をすべて満たす必要があります。
- 滞在期間の制限:1年のうち、日本に「デジタルノマド」として滞在する期間が6か月を超えないこと。出国後、6か月が経過すれば再度この資格で入国・滞在が可能です。
- 国籍等:査証免除対象国・地域かつ租税条約締結国・地域等の国籍等を有していること。対象国・地域は法務省の別添(対象国・地域一覧・PDF)で確認できます。
- 年収:申請の時点で、申請人個人の年収が1,000万円以上であること。納税証明書や所得証明書などで証明します。
- 医療保険:死亡・負傷・疾病に備えた海外旅行傷害保険等の医療保険に加入していること(滞在予定期間をカバーするもの)。傷害疾病への治療費用補償額は1,000万円以上が必要です。
在留期間と在留カード
- 在留期間は「6月」(6か月)です。更新はできません。
- 出国してから6か月が経過した後であれば、再度この在留資格で入国・滞在を申請できます。
- 在留カードの交付対象外となります(在留資格証明書等で身分を証明することになります)。
配偶者・子の帯同(告示54号)
デジタルノマド本人の扶養を受ける配偶者と子は、在留資格「特定活動」(告示54号)で帯同が可能です。
- 在留期間は6月(更新不可)で、在留カードの交付対象外です。
- 帯同する配偶者・子は、査証免除対象国・地域の国籍等を有し、かつ医療保険(傷害疾病の治療費用補償額1,000万円以上)に加入している必要があります。
- 配偶者・子の資格外活動(就労等)は原則認められません。
デジタルノマド(告示53号)と特定活動40号(富裕層向けビザ)の違い
どちらも「特定活動」で、査証免除国等の方が一定期間日本に滞在する制度ですが、目的・要件・就労の有無が大きく異なります。下表で比較しています。
| 比較項目 | デジタルノマド(告示53号) | 特定活動40号(富裕層向け・観光・保養) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 日本に滞在しながら外国の会社・クライアントへのリモートワーク・役務提供 | 観光・保養などによる長期滞在(就労は不可) |
| 在留期間 | 6か月(更新不可)。出国後6か月経過で再申請可 | 6か月(更新許可で最長1年まで延長可) |
| 経済力の要件 | 申請時点で個人の年収が1,000万円以上 | 申請人(及び配偶者)の預貯金が3,000万円以上(夫妻で別々に滞在する場合は6,000万円以上) |
| 就労 | 可(外国の団体との雇用契約に基づくリモートワーク、または外国の相手への役務提供・販売のみ。日本の機関との雇用は不可) | 不可(観光・保養が目的のため就労できません) |
| 配偶者・子 | 扶養を受ける配偶者・子の帯同可(告示54号。要件あり) | 配偶者のみ帯同可(41号)。子の同伴は認められない |
| 対象となる国・地域 | 査証免除対象国・地域かつ租税条約締結国・地域等 | 短期滞在査証免除国・地域 |
| 医療保険 | 必要(傷害疾病の治療費用補償額1,000万円以上) | 必要(死亡・負傷・疾病に係る保険) |
| 在留カード | 交付対象外 | 交付あり(在留資格変更等により取得) |
「日本で働きながら滞在したい」場合はデジタルノマド、「働かずに観光・保養で長く滞在したい」場合は特定活動40号(富裕層向けビザ)が選択肢になります。詳しくは富裕層向けビザのページもご参照ください。
申請の種類と主な必要書類(概要)
新規に日本へ入国する場合は在留資格認定証明書の交付申請を、日本国内で他の在留資格から変更する場合は在留資格変更許可申請を行います。必要書類の詳細は出入国在留管理庁の該当ページで必ずご確認ください。
デジタルノマド本人の主な提出書類例:在留資格認定証明書交付申請書(または在留資格変更許可申請書)、写真、民間医療保険の加入証書・約款(補償額1,000万円以上)、稼働状況を証明する資料(雇用契約書・在職証明書等)、年収1,000万円以上を証明する資料(納税証明書・所得証明書等)、滞在中の活動予定を説明する資料 など。
配偶者・子の帯同で申請する場合は、デジタルノマド本人の旅券の写し、身分関係を証する文書(結婚証明書・出生証明書等)、医療保険の資料などが追加で必要です。
公式リンク・資料
- 在留資格「特定活動」(デジタルノマド及びその配偶者・子)|出入国在留管理庁
- デジタルノマド向け在留資格 概要資料(PDF)
- デジタルノマド向け在留資格 Q&A(PDF)
- 対象国・地域一覧(PDF)
- 富裕層向けビザ(特定活動40号・41号)
- 特定活動ビザ(一覧)
デジタルノマドビザの申請や、特定活動40号との使い分けについてのご相談は、お問い合わせからお気軽にどうぞ。







